多言語対応
外国語の問い合わせが多いサイトにAIチャットを置くとき、確認すべき3つのこと
1. 訳してから探しているか
ホームページの内容を答えるAIチャットボットは、質問に近い箇所をサイトの文章から探し、それを材料に回答します。サイトが日本語で書かれていて、質問が韓国語だったらどうなるか。多くの製品は「AIが多言語に対応しているので、そのまま探せます」と説明します。理屈の上ではそうなのですが、実際に測ると精度が一律に下がります。
対策は単純で、質問をいったんサイトの言語(日本語)に訳してから探すこと。同じ質問は訳した後で 0.364 になり、無関係な質問(訳後の最大 0.253)とはっきり分かれました。サンノートAIはこの方式で、答えは訪問者の言語で返します。
確認方法は、デモで日本語のサイトに外国語で「料金の細かい条件」を聞くことです。営業時間のような短いFAQは語がそのまま重なるので、訳さなくても当たってしまい、差が見えません。
2. ふりがなが本文に混ざっていないか
自治体や学校の「やさしい日本語」のページは、全文にふりがなが付いていることがあります。HTMLでは <ruby>外国人<rt>がいこくじん</rt></ruby> のように書かれていて、取り込み方が雑だと本文が「外国人がいこくじんのための窓口まどぐち」になります。
こうなると、検索にも回答にも「がいこくじん」が混ざります。検索の手応えは落ち、AIの回答文にふりがなが漏れ出すこともあります。ふりがなを除いて取り込むのは技術的には一手間ですが、やっていない製品は珍しくありません。
確認方法は、管理画面で取り込んだ本文を見ることです。サンノートAIでは登録データの本文をそのまま確認・編集できるので、「がいこくじん」が混ざっていないかは一目で分かります。
3. 何語まで、どの精度で対応するのか
「90言語対応」のような数字は、そのまま受け取らないほうがいいです。AIモデルが理解できる言語の数と、製品として精度を確認した言語の数は別だからです。サンノートAIも90言語モードを用意していますが、設定画面ではっきり書いています。「自動(主要4言語に限定)」よりも回答精度が落ちる場合がある、と。
設計はこうなっています。
| 設定 | 動き | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 自動(おすすめ) | 日本語・英語・中国語(簡体字/繁体字)・韓国語の質問にはその言語で回答。それ以外の言語には英語で回答 | ほとんどのサイト。文字の種類で言語を判定するので速く、確実 |
| 90言語 | AIが質問の言語を判定し、その言語で回答 | ベトナム語・ネパール語・タガログ語など、英語では届かない利用者が多い場合 |
| 固定 | 常に指定した1言語で回答 | 英語版サイトに英語のチャットを置く、など |
ボタンや入力欄などの画面の表示は、訪問者のブラウザの言語に合わせて11言語(日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・ベトナム語・タイ語・インドネシア語・フィリピン語・ネパール語・スペイン語・ポルトガル語)で切り替わります。自治体や学校の多言語ページで実際に使われている言語に合わせたものです。ホテルなら英語・中国語・韓国語で大半をカバーできます。
導入時にお願いしていること
- まず自動モードで始める。相談件数の多い言語が英語で届く範囲か、90言語が必要かは、動かしてから未回答の一覧を見れば分かります
- 日本語のサイトのままでよい。登録内容を翻訳する必要はありません。訳してから探す仕組みなので、日本語の情報が充実しているほど、外国語の回答も良くなります
- 問い合わせ先への誘導を設定する。AIが答えられない質問には、問い合わせフォームや窓口を訪問者の言語で案内します。外国語の質問こそ、人につなぐ出口が要ります
まとめ
多言語対応で確認すべきは、「訳してから探しているか」「ふりがなを除いているか」「何語をどの精度で対応するのか」の3つです。どれも製品紹介には書かれにくく、デモで意地悪な質問をしてみるか、取り込んだ本文を見るかしないと分かりません。
サンノートAIは、日本語のサイトのURLを登録するだけで、多言語で実測を経た仕組みがそのまま動きます。自治体・学校・ホテルなど、外国語の問い合わせが多いサイトをお持ちなら、ご自身のサイトで試してみてください。